悩み(ぽみ子さん:2歳のお子さんを持つ)

「障害のある子どもたちを育てていますが、ふと、『私たち夫婦がこの世を去った後、この子たちはどうなっていくのだろう』と、どうしようもない不安に襲われることがあります。
夫は一人っ子で、私自身も地元が遠いため、いざという時に頼れる親族も近くにいません。
こんな風に、両親の死後という漠然とした不安が急に押し寄せてきた時、皆さんはどうやって気持ちを切り替えたり、備えたりしていますか?」
体験談・アドバイス
トマトさん(4歳のお子さんを持つ)
「そのお気持ち、とてもよく分かります。うちも夫婦で高齢、不妊治療で子どもを授かったので、親が亡くなった後この子は一人なんだ、と考えると心配で暗い気持ちになります。
まだ来ない未来のことですが、今できることとして、とにかくお金を貯めて少しでも残してあげたい、という思いで仕事を続けています。あとは、大人になるまでに少しでも生活のサポートが要らないように、自立に向けたサポートをしていくしかないのかな、と考えています。」
くらげママさん(2歳のお子さんを持つ)
「私は不安を解消するために、『今使える制度や福祉サービスには、どんなものがあるだろう?』と具体的に調べるようにしています。
例えば、『万が一のことがあったらお世話になるかも』という気持ちで、地域の児童養護施設が開催している育児相談やイベントに参加したことがあります。実際、その後私自身が入院することになり、子どもは一時的に乳児院にお世話になりました。
不安な時ほど、出産時からお世話になっている保健師さんや助産師さん、市役所の方など、信頼できる第三者のところに相談に行っています。」
あるお母さん
「うちも近しい親戚がいなくて将来が心配なので、将来はグループホームを利用するのも良いかもしれない、と漠然と考えています。」
あるお母さん
「気分の落ち込みが激しい時は、無理にプラスに考えようとせず、子どもが寝た後に泣ける映画を観て、とことん涙を流してスッキリさせることもあります。また、同じように障害児を育てている方のYouTubeを見て、『みんな頑張っているし、未来は少しでも明るいんだ』と自分に言い聞かせたりもします。定期的な気分転換は本当に大切ですよね。」
補足ポイント
今からできる「具体的な備え」を始める
「親亡き後」の不安は、漠然としているからこそ大きくなります。まずは、その不安を具体的なタスクに分解してみましょう。「お金を貯める」「利用できる福祉サービスをリストアップする」「将来の住まい(グループホームなど)について情報収集する」など、今からできる小さな一歩を踏み出すことで、漠然とした不安が「管理できる課題」に変わっていきます。
信頼できる「第三者」との繋がりを作る
親族だけが頼りではありません。地域の保健師さん、療育施設の相談員、相談支援専門員など、公的な支援を提供してくれる専門家との繋がりは、いざという時の大きな助けになります。定期的に相談できる「我が家の応援団」を、少しずつ増やしていきましょう。
同じ境遇の仲間と繋がる
体験談にもあるように、同じように障害児を育てている保護者のブログやSNS、YouTubeなどに触れることも、心を支える助けになります。「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じることは、孤独感を和らげ、未来への希望を与えてくれます。
自分の心のケアを最優先する
将来への不安で心が押しつぶされそうな時は、無理に前向きになる必要はありません。思い切り泣いたり、友人と話したり、趣味に没頭したりと、まずは自分自身の心をケアすることを最優先してください。親の心が元気でいることが、子どもの未来にとって何より大切な基盤となります。
まとめ
「親亡き後」を考えることは、とてもつらく、エネルギーのいることです。ですが、その不安から目をそらさず、「今できることは何か」を一つずつ考え、行動に移していくことが、未来のお子さんを守る最大の力になります。
一人ですべてを抱え込む必要はありません。利用できる制度や専門家、そして同じ悩みを持つ仲間たちと繋がりながら、お子さんのため、そして何よりも自分自身のために、少しずつ準備を進めていきましょう。


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