「DQ72って、療育手帳をもらえるんでしょうか?」
Aさんの子どもは知能検査でDQ72という結果でした。主治医からは「軽度知的で支援級の意見書を書ける」と言われたのに、一般的な軽度知的の基準(DQ50〜70)より少し高い。自分の子どもは境界域なのか、それとも軽度知的なのか——そもそも療育手帳は申請できるのか。Aさんはその判断に迷っていました。
Aさんの疑問:数値は70を超えているが「軽度知的」と言われた
DQ72なんですが、主治医から「軽度知的なので支援級の意見書を書けます」と言われました。でも調べると軽度知的はDQ50〜70で、うちの子は境界域だよな…と。療育手帳は希望すれば申請できるんでしょうか?同じくらいの数値で取得した方いますか?
コミュニティではすぐに反応がありました。
市によっては、発達障害があればDQ80でも取れる場合がありますよ。自治体によってかなり違うので、まず県や市の窓口に基準を直接確認するのが一番です。
療育手帳の基準は「自治体差が非常に大きい」
療育手帳は、知的障害のある人を支援するための手帳です。国の法律で一律に定められているわけではなく、各都道府県・政令市が独自に基準を設けています。このため、同じDQでも住んでいる地域によって取得できる・できないが変わります。
一般的な目安として「IQ(DQ)75以下」を基準にしている自治体が多いですが、中には以下のような運用をしている地域もあります。
- DQが70〜75の「境界域」でも、日常生活の困難さや発達障害(ASD・ADHD等)の診断があれば取得できる
- 数値だけでなく、医師の意見書と生活の困り感を総合判断する
- 年齢によって再判定が行われ、等級が変わる(外れることもある)
「希望して申請する」か「勧められて申請する」か
Aさんが「自分から希望して申請するものですか?」と聞いていたように、療育手帳は原則として保護者が申請を希望することで手続きが始まります。
医師から「書けますよ」と言われても自動的には取得されません。次のステップを自分で動く必要があります。
申請の流れ(おおまかな手順)
- 市区町村の窓口(障害福祉課など)に相談・問い合わせ:「子どもがDQ72で、療育手帳を申請したいがどうすればいいか」と電話でも可
- 申請書類の準備:主治医の意見書・診断書、写真など(自治体によって異なる)
- 判定機関での判定:児童相談所や知的障害者更生相談所などで判定を受ける(面接・観察・検査)
- 手帳の交付:判定後、適合と認められれば交付される
「療育手帳」と「支援級の意見書」は別物
混同しやすいポイントとして、療育手帳の取得と支援級への入学判定は別の制度です。
主治医が「支援級の意見書を書ける」と言っているのは、就学相談の資料のひとつとして医師意見書を用意できる、という意味です。それがそのまま療育手帳の取得につながるわけではありません。
支援級に入るには教育委員会の就学相談、療育手帳を取得するには福祉の窓口——それぞれ別々に動く必要があります。
療育手帳を取得するメリット・取得後の変化
「手帳を持つと何か変わる?」と気にする方も多いです。療育手帳を持つことで使える支援・制度があります。
- 放課後デイサービスなどの福祉サービスを利用しやすくなる(受給者証との組み合わせ)
- 交通機関の割引(電車・バスなど)
- 就学後の学校での合理的配慮申請の際の根拠になる
- 特別児童扶養手当の申請要件になる場合がある
等級が「外れる」ことへの不安を話す親御さんもいますが、手帳の更新時に状態が改善していれば等級が変わることもあります。これは子どもの発達を示す良い変化です。
まず「窓口に確認する」が一番の近道
Aさんが「県のHPに基準があったので問い合わせてみます」と書いていたように、自治体のHPを見て電話で確認するのが最も確実です。
「DQ72ですが申請できますか?」と聞けば、窓口担当者がその自治体での基準を教えてくれます。申請して判定を受けてみないとわからない部分もありますが、問い合わせること自体に費用はかかりません。主治医・相談員にも「療育手帳を検討している」と伝えておくと、次の受診や面談で一緒に確認してもらえます。
