「いつもと違う」だけで大パニック。外出の予定を変えると癇癪が止まらない——こだわりが強い子を持つ親御さんから多く聞かれる悩みです。先輩ママたちが実践してきた「視覚支援で見通しを作る」工夫を紹介します。
ルーティンが崩れると荒れるのはなぜ?
ASDの特性がある子にとって、ルーティンは「安心の材料」です。毎日同じ順番・同じルートで動くことで安心感が得られるため、それが崩れると不安が急上昇しパニックや癇癪につながります。これは「わがまま」ではなく、特性による脳の反応です。
先輩ママの実践:「めくり予定表」で見通しを作る

マユミ(年長 ASD中度知的)
紙を数枚用意して、①公園②じいじの家③昼ごはん……と1枚ずつ描いて、リング留めの「日めくり予定表」にしました。外出先でもめくりながら確認できるので、子どもが「次は何」を把握できて、癇癪がかなり減りました。
めくり予定表の作り方:
- 紙を5〜6枚用意し、1枚ずつ予定を書く(①〜⑤のように番号付き)
- 文字が読める子は文字、難しければ簡単なイラスト(ブランコ・家・おにぎりなど)
- 穴を開けてリング留めにすると、めくりやすくコンパクト
- 出発前に一緒に確認→移動中→現地でも何度でも確認OK
いつもと違う日は「できないルーティン」を見える化する

ちむ(元保育士)
「今日はいつものルーティンができません」と口で言うだけでは伝わりにくいことがあります。いつものルーティンと今日の予定を並べて書いて、できないものに「×」をつけて視覚的に示すのが効果的でした。
「がまん」の合言葉で切り替えを助ける

黄色い花(4歳 ASD)
いつもと違う予定には予定表に「がまん」と書いておいて、その場でも「がまん、だよ」と声かけ。できたらしっかり褒めて成功体験にしています。これを続けたら「がまん」という言葉が切り替えのスイッチになってきました。
成長で落ち着くこともある

のんこ(中1 ASD)
うちは「本人の希望を通した経験」を減らしながら、通すときは必ず「今日は特別」と枠付けしました。中学生になった今は、小さい頃に比べてずいぶん落ち着きましたよ。長期戦ですが、積み上げていくと変わります。
ルーティンや見通しの支援は、作業療法士(OT)や療育の先生も専門としています。うまくいかないときは専門家に相談しながら、その子に合った形を探していきましょう。
